私の中に棲んでる、「冗談みたいな理想のピッチャー的漫画とか小説の主人公」ってのがあるんです。
防御率は、そうだなあ、出会い頭ホームランとかあるから0点台はキツイし、1点台かな。
ストレートは普通に150km/h超えて。
あらゆる変化球を持ってて。
顔スタイルがいいのは当然。
若いころちょっとやんちゃしてて、でも今はひたすら野球にストイック。
ファンのこともそれなりにちゃんと考えてて、でも野球人として一番のサービスが何かもきちんと理解してる。
そーんなやつ、物語の主人公にしても現実味なくてボツだろうけど、そういうパーフェクトな奴が、色々悩んで苦悩する物語がいいなあっていう。
まあ、私野球漫画とか小説とかうっかり手を出しちゃうと洒落になんないくらいハマりそうなんで手を出さないようにしてるんですけどね。
で、ある日ふと思ったのです。「あれ、それって、ダルじゃね?」って。
埼玉西武ライオンズと、オリックス赤田将吾のファンである自分にとって、ダルビッシュ有は、ずっと敵でしかなかった訳ですが、今こうして、彼が日本を離れることになってみて、喪失感が半端ない。
特にメジャーに思い入れがあった訳でもない彼を引き止めておけない日本球界に、寂しさを感じずにはいられないのです。
それは、つまり、日本にもう彼の闘争心をかき立てるものがない、ということなのだから。
誰を責めるわけでなないという前提で…。
ふと、思い出したのが、このやり取りでした。すっごい探しちゃった。
「打ちに来てくださいよ(笑)」
このときは、皆が皆、ネタで喋ってるし、ダルビッシュさんもほぼネタで返してるんだと思うんですけど、でも、ほんとに、ほんとにちょっとだけ、ダルさんはほんとに寂しかったのかも知れない、と、今日の記者会見を見て思ったのでした。
何ブログかよく判んなくなってきましたが。
ダルさん本人にとっては、夢なんかじゃない、ステップアップの舞台。
けど、見ている私達には、夢です。
日本から巣立った彼が、世界一の投手になってくれることが。
心から期待しています。本当に。